2012年3月12日月曜日

CIY日記その3(後藤哲也の場合)

2月23日(水)午前3時。CIY開催まであと3日というタイミングで書くCIY日記。過去を振り返る前にイベント当日のための準備をしたいというところが本音ですが、フリーパーパーをやろうと言い出したのは自分。なんとか、気持ちの時間を少し巻き戻して、2010年10月からのCIYのプロセスを記録します。

2010年10月5日(火)
ゲスト交渉:馬場正尊さん@Open A
この日はアサダさんと新幹線で2時間半みっちり打ち合わせ。考えてみると、この時初めてしっかりいろいろと、CIY以外の話もできたような気がする。(ちなみにおねえさんとは同じ大学だと判明。)やっていることや、やりたいことを、しっかりと言葉にできることにいつも感心する。
馬場さんのオフィスOpen Aは新日本橋にある、まさに”R”なオフィス。馬場さんのCIYなメディア『A』は、ArchitectureやArt、Anonymous、Anythingなどを表す頭文字。”A”や”R”などの文字に意味を集約化させ、アイコン化するというやり方には、CIYも少なからず影響を受けているかもしれない。『A』を何故スタートさせたかと聞くと、「どこかに向かって走らないと自家中毒に陥りそうだった」との答え。そして、始めたことによって「確信のないときに、メディアをつくることで自分の立ち位置を見つける」ということができたという。メディアをアウトプットとしてだけではなく、自身の活動のプロセスとして、再度自身の活動に還元させていくというのは、CIYな人たちの共通項かもしれない。馬場さんとの打ち合わせは、ゲスト交渉の中で一番短かったが、内容は濃密でいろいろとヒントになるところも多かった。

2010年10月14日(木)
会場見学@大阪市役所
会場に関しては中之島の中央公会堂も候補に上がっていたが、いろいろな条件等を検討し、大阪市役所の玄関ロビーを使わせてもらうことになった。いかに“役所”の使い方にアイデアを加えられるかということは、とても面白いチャレンジで良い場所だと考えた。会場構成に関しては、僕の友人の京都在住のドイツ人デザイナー、ビアンカ・ボイテルに頼むことになった。

2010年11月12日(金)
打ち合わせ@梅田UCCコーヒー
私的なことだが、娘が産まれてから初の打ち合わせ。この辺りから生活と仕事のペースがまったく掴めなくなってくる。この時の打ち合わせは、1時間以上の大遅刻。女性だけでなく、男性も子どもが生まれるといろいろと体質が変わるのか?
この日の打ち合わせは主にチラシの打ち合わせと、今後の進め方について。ちなみに、この時点のチラシラフは、スクリプト書体を多用したちょっと可愛らしい感じだった。

2010年12月14日(火)
ゲスト交渉:橘ジュンさん@カフェメルト(東京・渋谷)
最後のゲスト交渉は、援助交際やリストカットなど生きづらさをを抱える少女たちの声を『VOICES MAGAZINE』というフリーペーパーを通じて届ける活動をしている橘ジュンさん。自分の表現や自分の活動を発信するのではなく、社会問題を追いかけ、フリーペーパーというメディアを自ら作って伝えるという2つの大変な仕事を継続的にこなすことは、すごく大変なことではないのか、なぜそれが続けられるのかと思っていたが、本人にお会いするとすぐにその思いは吹き飛んだ。橘さんは、とてもエネルギーに溢れ、思ったことはまず実行する人なのだ。理屈や枠組みを作ることから始めるのではなく、まず実行。そのプロセスの中で必要な道具を取捨選択していく。想いにドライブされ、壁にぶつかってからそれを乗り越える方法を考えるというのも、愛のあるCIYのあり方だなあと考えさせられた。

2010年12月15日(水)
チラシ入稿。最終的に、目次的なデザインにして、本番に参加者みんなでコンテンツを作り上げていくという意味合いを込めた。また、ゲストは印刷物をメディアとする方がほとんどなので、CIYにかけたCMYの三色とスタンダードなホワイトの紙をKに見立てた4色のチラシを作成。チラシを持った参加者が集まることで、色が混ざり、また新たなCIYな活動が生まれていく期待も込めた。

2010年12月27日(水)
フクドクペーパーvol.-3出力@コニカミノルタ
自ら言い出したフリーペーパーを、勢いだけで作成。この時期は僕らOOOで発行するFLAGの入稿やその他もろもろの仕事が重なりまくり、仕事納めまでフリーペーパーの作業をという、自分の首をしめまくった年末。年内発行の予定だけは、なんとか死守した。フリーペーパーの発行は、コニカミノルタの協賛でショールームの機械を使わせてもらっているのだが、折りもホッチキス留めも全部自動でやってくれて、本当に待つだけで良いという至れり尽くせりな条件。

2011年1月12日(水)
会場構成打ち合わせ@大阪市役所
ビアンカよりCIY会場構成の提案。限られた、本当に限られた予算の中で、CIYの告知ツールのイメージも踏襲しながら、ブリコラージュ的なやり方で、コミュニケーションを生み出す仕組みを考えてくれた。クリエイティブな人たちに囲まれたプロジェクトで、幸せを感じると同時に、ひとつひとつのプロセスに刺激を与えられ、自分の仕事にも還元されていく。

と、ここまでで字数オーバー。あと少しというところですが、大まかなところは拾えたと思います。CIYは次回開催も決定している?ので、第二回に向けたメディア展開のなかで、この続きも含めた記録が残せるような仕組みも考えてみたいと思います。

メモ:
・ほぼノープランで日記企画をやれば、案の定最後までたどり着かない!


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