2012年3月12日月曜日

CIY日記その2(後藤哲也の場合)

CIY開催までのプロセスを綴るCIY日記。前回はアサダさんからの参加依頼を受けてRe:Sの藤本さんとの打ち合わせまでを記録したのですが、どうやってゲストとのアポをとったのかという点が抜けてました。なので、時系列は少し前後しますが、まずはそこから。

2010年8月26日(木)
打ち合わせ@OOO
23日の講座タイトル案打ち合わせから3日、今度はゲストの人選についてアサダさんと打ち合わせ。ベースとなるゲスト案は企画の素案の時点で既にできていて、それをベースに、中之島4117という“アートインフォメーションセンター”が行う“他(多)分野連携事業”として、単にアートの周辺的なものにならないように、そして、分野の偏りがないように、ということに留意しながら、仕事についてモヤモヤ考えているであろう20代後半から30代をターゲットと想定して、調整を進めた。ゲストにつながれそうな知人をリストアップし、僕はRe:Sの竹内さん経由で藤本さん、CIYの会場構成も担当してもらった京都のデザイナー、ビアンカ経由でルーカスさんにコンタクトを取ることになった。

2010年9月1日(水)
打ち合わせ@4117
ゲストとのアポ取り進捗報告と広報についての打ち合わせ。広報物に関しては、「チラシを作って後はブログとかツイッターで」という感じで話が進んでいたのだが、自分のなかのCIY精神に火が着き「プロセスをフリーペーパーで伝えましょうよ」という、自分の首を締めまくる提案をしてしまった。忙しいアサダさんは最初ちょっと逃げ腰だったが、やはり彼もCIYの人、結局は二人で盛り上がってしまい、コニカミノルタさんに協力してもらって、部数限定のフリーペーパーを作ることになった。そのシワ寄せが年末にどっとくることなどつゆ知らず…。

2010年9月27日(月)
ゲスト交渉:森下治秀さん@某社(大阪)
森下さんは、大阪の某広告代理店にマーケッターとして勤めながら「ad-rock」という広告系ブログを運営している。“Fight For Ad's Rightを心にディグったネタをアーカイブ、現代版レコードバッグならぬ、発想をシゲキする『公開アドバッグ・ポータブル』” を標榜し、いわゆる広告広告したニオイがしないのが魅力なサイトだが、会うとやはり音楽好きな業界臭レスの方で一安心(元はDANCE MUSIC RECORDでwebデザイナーをしていたと聞いて納得)。こちらからの依頼に対しても、逆にいろいろと面白い提案をしてやろうというオーラがプンプン。大きなトークイベントに参加するのは初めてということで、ある意味CIYの隠し球。広告的なアプローチは、CIYな活動においてもとても参考になるはず。当日どんなことを仕掛けてくれるか、とても楽しみ。

2010年10月1日(金)
ゲスト交渉:ルーカス・B.B.さん(渋谷・東京)
    忽那裕樹さん(堺筋本町)
アサダさんとの待ち合わせ場所、渋谷のフレッシュネスバーガーがつぶれているというトラブルに見舞われながら、ルーカスさんの会社ニーハイメディアへ。閑静な住宅街の中に突如現れるHitotzukiによるグラフィティで彩られた日本家屋がルーカスさんの自宅兼事務所。中に入れば、緑あふれる庭と小川がさらさらと流れる音。リラックスしたムードと気取らないキャラクターのおかげで、予定時間を大幅に越えて話が盛り上がり、次のお客さんを少し待たせてまで、来日からTOKION、そして今に至るまでの面白い話をたくさん聞かせてくれた。「大きな組織が動けない時代に、CIYみたいな考え方やイベントはすごく大切」と褒めてもらえたことは、10年以上前にロンドンでTOKIONをむさぼり読んでた自分に会って伝えたいほど感慨深かった。
この日は夕方に大阪に戻り、ランドスケープデザイナーの忽那裕樹さんの事務所でゲスト交渉。正直、お写真などの印象から、少々ビビりながらの訪問。しかも移動後の打ち合わせとあり、僕ら二人とも少し疲れていたので、うまくいくかどうか少し心配だったが、CIYの話も早々に、「都市を思いっきり使い倒す」「コミュニケーションをクリエイトする/おせっかいなデザインはしたくない」「市役所を使いこなす(例:ベルギーでは結婚式などに使え、その利益を文化事業にまわしている)」「オープンガーデン=家と場所の露出狂=街を自分のものに」などなど、矢継ぎ早に繰り広げられる刺激的な話の応酬に、逆に力をもらって元気になってしまった。

以降、次号に続く。(3号では収まらないと確信…)

メモ:
○ このご時世、マップに載っていても店は突然つぶれる!見知らぬ土地での待ち合わせ場所には注意!
○ 面白がりはほどほどに。欲張って企画を全部やろうとすると自分で自分の首を絞めます。。


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