2012年3月12日月曜日

CIY日記(後藤哲也の場合)

西天満でオルタナティブワークスペースOOOを運営している後藤です。デザインや企画、コーディネートを中心に、働き方のこれからや、個と個のつながりを考えた活動なんかもしています。(「FLAG」というアートガイドを出していると言った方が、アートファンの方にはもしかして分かり良いのかもしれません。)
このCIY日記では、この規模のイベントには慣れていない僕が、その経緯や反省点なんかを記録します。これからCIYなイベントを計画する皆さんのちょっとした参考になれば。

2010年8月8日(日)
SJQ x 林勇気ライブ@アバンギルド(京都)
アサダワタルさんとは、残念ながら活動を休止した南森町のオルタナティブスペース「208」に、トークゲストとして呼んでもらったときに初めて知り合った。その後は(これまた活動停止した)築港ARCで一度お会いした程度で、互いにお知らせメールを送り合うぐらいの関係。そんな彼と再会するきっかけになったのは、2010年8月8日に行われた彼が所属するバンド、SJQと映像作家の林勇気さんの京都アバンギルドでのライブ。当時、林さんの名刺をデザインさせてもらっていたし、SJQのことも前から気になるし…ぐらいの感じで観に行ったのだけど、ビリビリと刺激的なライブで、林さんの映像はもちろん、特にアサダさんのドラムに圧倒され、その興奮をツイートしたことから、彼とtwitter上で再会。そしてほんの少し時間を置いて、「ぜひ協力してもらいたい企画があるので会えませんか」とのダイレクトメッセージをもらった。


2010年8月18日(水)
CIY初打ち合わせ@OOO
CIY初の打ち合わせは、ライブから10日後の8月18日。場所はOOO。最近こういう話があるときは、僕たちが出しているフリーペーパー「FLAG」への掲載依頼が多いのであまり期待しないようにしていたのだけど(もちろん掲載依頼も歓迎です!)、アサダさんから見せてもらった企画書には、CIYの骨組みとなる企画案と数人のゲスト候補の名前が。きっと食い気味に「やります」と答えていたに違いないほど自分にとってど真ん中な企画!「こういうのがわかる人はなかなかいなくて」という理由で誘ってもらえたことも非常に嬉しく、即答で参加を決めた。

2010年8月23日(月)
講座タイトル案出し@OOO
最初の仕事は、講座タイトルの案出し。いろいろと考えた挙げ句「中之島( )編集会議~越境するクリエイティビティの発掘と発信~」「“CIY - Curate It Yourself”クリエイター産直時代の情報キュレーション講座」の2案を提案し、微妙に誤解を与えかねない”クリエイター“などの単語を避けて、より“仕事”にフォーカスさせた「”CIY -- Curate It Yourself”その仕事 そのアイデア 交換講座」というタイトルに最終的に落ち着く。
CIYは、言うまでもなく、DIY(Do It Yourself)を転用してできた造語。情報の流通経路が広がり、発信のハードルが下がると同時に受信のチャンネルも膨大に増えた現在、“Do”だけでなく“Curate”を意識して仕事をすることがキモとなるという企画の主旨をキーワード化できているし、何より呼びやすいという理由で採用となった。

2010年9月15日(水)
ゲスト交渉:藤本智士さん@新阪急ホテル(梅田)
最初の打ち合わせから約一ヶ月後の9月15日、初のゲスト交渉。相手はRe:Sの藤本智士さん。「The Bag Magazine」から「Park」、そして「Re:S」に至るまで、ずっと活動を追いかけた人との緊張の初対面は、藤本さんの人懐っこい笑顔ですぐに和らいだ。おもむろに取り出した嵐山Bruceの筆箱の話をきっかけに、ものづくりや世の中のことなど、どんどん話が展開し、グイグイと人を引っ張るその魅力ある話し振りは、打ち合わせの時点で既にトークショーのよう。特に印象に残ったのは「自分の真ん中におりていく。真ん中を見つめ直す。自分の言いたいことを編集で普遍化していく」という、ある種、編集者のイメージを裏切る作家的な言葉。同時に、まさにCIYな発言で、この人にゲストをお願いして間違いなかった、と強く確信した瞬間だった。

以降、次号に続く。(3号で収まるかな…)

メモ:
○水曜日の阪急梅田駅周辺の喫茶店は、ほとんどがお休み。打ち合わせの場合は要注意!
○記録はとっておいて無駄なし(打ち合わせ含む)。写真を撮っていなかったことを後悔すること数知れず…
○ゲスト交渉は早めに。チラシひとつでも、関係者が多いほど確認に時間がかかります。(この点はCIYはスムーズだったと思います。4ヶ月前には、ゲストはほぼ確定していました。)

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